2008年6月12日木曜日

新潟魚沼の旅のご報告:感じて感じて考えさせられました

なかなか日記を更新できていませんが、
毎日お仕事で走り回り、たくさん考え、感じ、いろんな人に出会い、
いちいちカルチャーショックを受けながら、
毎日元気にやっております。

なにはともあれ、そのお仕事のお休みをもらいまして、
新潟魚沼に昨日、おとといと行って参りました。

今回の旅は、
「新潟古民宿に泊まって、囲炉裏を囲みながら、 自然と教育について語ろう」
ということで、告知させてもらい、
いろいろな方を巻き込んで実施させていただきました。

まずは、一緒にその会をしてくれた、
KENちゃんとあきさんにめっちゃ感謝です。
いつもやさしく見守ってくれているお兄さんとお姉さん。
いろいろな質問にも機知に富んだアイデアをくれ、
こんな楽しい企画にも賛同してくれて、出会いと友情に本当に感謝しています。

そして、民宿オーナーの森田さんと梅ちゃん
最初から最後まで、あたたかな笑顔とさりげないやさしさ。
日本のふるさとを伝えていくための苦労とやりがい、
その姿勢に頭がさがると同時に、
自然体でありながら、波乱万丈なたくましい生き方、
いろいろな世界で道を切り開いてきたパイオニアとしての様々な思い、
とてもことばになりませんが、直接お話をうかがえて、感動でした。
まだまだ、はじまったばかりの関係。
これからも、少しづつ信頼関係を築いていけたらいいなと思う、人と土地との出会いでした。

今回、残念ながら参加できなかったみなさん。
反響をいただいて、とてもうれしかったです。

新潟魚沼は、とてもお米がおいしくて、お水がおいしくて、
緑が豊かで、人が少ない。・・・過疎の地域でした。

来年は、通年をとおして、お米作りに通いたいな、
と勝手に妄想しています。
今年は、もう少し雪が溶けたら山登りに、
雪が降ったら、スノーシューをしに、
そして、森田さんと梅ちゃんに会いに、行きたいなと思っています。
都合があうときがあったら、一緒に行きましょう。


現地で何をして、何を感じて、何を考えたのか、
少し書こうと思います。

お昼過ぎに現地について、
一休みしたあと、ブナ林を散策しに出かけました。
県境にある、県立の森です。

そこは、戦後国の政策の一環で、
ブナを切り倒して、杉の植林を一斉に実施したそうです。
でも、杉の木は、その地には育たず、
植林事業失敗の後、ブナの芽が勝手に育ったそうです。
今はほとんど手を入れず、ブナの木の行く末を見守っているそうです。

今の森に対する関わり方も、それで本当にいいのか、
明確な思想や目的を知らずに、現地の人はブナの森を見守っています。
そして、これまでの変遷。
実際に目で見て、現地の人の声で聞いて、少しリアルに感じた森事情でした。
今の日本の森に関する政策など少し調べてみたいと思います。


その後、おいしい水を汲みにいったり、(大腸菌ゼロのすばらしいお水)
ハーブ園やキャンプ場に寄ったり。
地方のハーブ園というと、
村おこしのための中途半端なおもしろくない施設というイメージがありましたが、
(ごめんなさい)
ここのハーブ園は、とてもステキなところでした。
全面ガラス張りのシンプルだけとすばらしい施設もあり、
あきさんと「ここでワークショップをしたい!」と盛り上がりました。
ちなみに、管理しているのは、神奈川出身のこころのやさしい青年の方おひとりで、
本当に好きで好きでしょうがない気持ちが伝わってきました。
ほとんど地元の人は関心がないそうです。・・・そんなものなんでしょうか。

キャンプ場も、すばらしい施設で、
近くにナイター付きのテニスコートと芝のサッカー場がありました。
ほとんど使われていないらしく、ここでも少しせつなさを感じました。

+++

夜は、温泉に入った後、
囲炉裏を囲んで、
山菜三昧のおかずと、あゆの塩焼き、たけのこの素焼き、日本酒です。

今日は、まじめなお話で飲みました。
それぞれのこれまでの人生の歩み、
いなかでの暮らしや教育について、
資本主義やシステムについてなど・・・。

それぞれの方のものすごい人生に圧倒され、
カルチャーショックで脳がぐるぐるしました。。。

日本酒を飲みすぎて、余計ぐるぐるしたのかも(笑)

古民家を改造して、民宿にし、田植え体験や山菜採り、
暮らしを伝えるために宿泊客が来る前後の準備がどれだけ大変かも伝わってきたし、
訪れてくれる人の喜んでくれる笑顔をいかに大切に思っているかが
森田さんの静かな語り口から伝わってきました。

そして、そうはいいつつ、釣りのために1ヶ月~2ヶ月、
北海道や南の方へ、毎年遊びに行ってしまうその豪快さ。話がつきません。。。


翌日は、朝ごはんの前に山菜つみをしました。
山菜泥棒の話が印象に残ってしまい、
山菜をつむ楽しさはあまり味わえず。。。すこしせつない朝でした。

朝ごはんの後は、奥只見湖でカヌー体験です。
湖は、本当に思い通りにカヌーが操れて、
川とはまた違った楽しさと風景でした。

お昼はもちろん屋外で。
バーベキューとおにぎりを準備していただき、
湖のそばのキャンプ場でいただきました。

午後は、万年雪を目指してハイキング。
道をどんどん登って、雪のある山の上のほうへ。
雪が溶けているところからは、溶けた水が勢いよく流れているのが見えます。
その雪解け水が、ブナの森をとおって、豊かな水になりながら、
下流へと流れていきます。

案内してくれた梅ちゃんは、小学生をここに連れてくる話をして喜んでいました。
理屈はわからなくても、
豊かな水に恵まれた日本に生まれたからには、
見てほしい風景。

でも、一方で、川はダムばかりです。
新潟も例外ではありません。奥只見湖もダム湖です。

そのダムは何のため?
東京で消費する電力は、新潟のダムから供給されているそうです。

新潟の水も、東京へトンネルで供給する計画があるそうです。
地元は、お金が入るし仕事もくるし、多くは歓迎しているそうです。

この状況はどうなんでしょう?
私は過疎地に住む苦労も知らないし、何が答えかわかりません。

でも、システムに巻き込まれるだけではなくて、
自分なりにできること、自分なりの方向性は、もちたいです。
しばらく模索が続きそうです。

そんなわけで、今回の旅は、いろんなことを考えるいいきっかけになりました。
ただ楽しもうとしていったわけでもないので、目的は達成。
ちょっと疲れましたが。

人と土地と出会って感じて、感じて、考える旅。
こういうのもいいですね。

では、また。次回をお楽しみに。